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遠い昔の事である。その地「ドール」では、人間達と魔物達との限りなき戦いが幾世代にも渡って続いていた。この抗争に終止符を打ったのが勇剣士「コナン」であった。
コナンは鎧を身に着け、剣と盾を手にして単身魔物に立ち向かっていった。コナンの繰り出す剣は魔物達を薙ぎ倒し、彼に放たれた毒や魔法もことごとく跳ね返した。勇剣士コナンの前に、魔物達は気勢をそがれ、やがて後退りし始めた。コナンの剣はますますその威力を発揮し、ついに逃げ場を失った魔物達は、生きる場所を地下へと求めた。全ての魔物が地下へと逃げ込んだ後、コナンは地下に通じる全ての穴を封じ、魔物達が二度と地上に出てこられないようにした。
人々はコナンの活躍を称えて、彼を初代国王の座につけ、その名を後世に語り継いだ。いつしか時は流れ、平和なドールでは、人々の記憶からコナンの名が消え、魔物達の存在も忘れ去られた。しかし、地下では魔物達が再び地上へ出る日を狙っていた。
魔物は国王のたった１人の愛娘、エトナ姫の魂を抜き、地下の奥深くへ持ち去った。国王は勇剣士ルウを呼び寄せ魔物退治を命じた。ルウは ２人の従者と そして国に代々伝わる勇剣士の鎧、盾、剣を持ち地下へと下りていった。１０日ほど経った頃ルウの従者の１人が地上に戻ってきた。
彼は「地下は何層にも分かれ恐ろしい数の魔物達がいる。地下３階には 忘れられた街まであった。ルウ様はどんどん下へ…。」そう言い残して死んでしまった。
国王は 国中の若者を集め こう言った。
「もうこの国を救えるのは お前達だけだ。魔物を退治し 姫を助け出してくれ。姫を助けた者こそ 勇剣士として 次の国王となる者である。」
その若者達の中にラルがいた。彼は魔物達にたった１人の母と妹を殺されたのだ。ラルは心に誓った。
「必ず姫を救い魔王を倒して母さんと妹の仇を討ってやる！」と・・・そして彼は魔王を求めて１歩１歩地下への道を下っていった。 |
